イギリスの学校給食(スクールディナー)で日本の給食が素晴らしいことを再認識

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スクールディナー

私の子供は4歳からレセプションと呼ばれる小学校準備クラスに入り、朝9時から午後3時まで近くの学校に通っています。

4歳からいきなりの学校給食が始まるなんて!好き嫌いもあったし、家で日本食が中心だっただけに「ちゃんと食べれるのかな・・・」と心配していました。

少しでも早く慣れてもらえるように何か準備はできないかと考えて、既に学校に通っているお友達から学校での給食についてて尋ねると・・・想像はしていたものの、やっぱり!という内容。

でもやっぱりお友達と一緒に給食を楽しんで食べてもらいたので、学校が始まる前の夏休みにちょっとだけ作戦開始。

今回はそんなお話を一つ。。。

学校給食(スクールディナー)はこんなスタイル

イギリスの公立小学校の給食は「スクールディナー」と呼ばれています。

「どうして昼食なのにディナーなの?」という疑問についてはこちらの記事で触れています。

地域によって違いがありますが、私の子供が通う学校は3ティアと呼ばれている制度で、ファーストスクールではレセプション(3歳~)とイヤー1(5歳~)~イヤー4(8歳~)の5学年が通っています。

だいたいは各学校に給食を作るためのキッチンがあり、同じフロアに食事をとるスペースが設置されています。

学校内のキッチンで作ってくれるというのは嬉しいですね。食べる場所も教室ではなく、いわゆる食堂となるスペースがありテーブルと椅子が並んで、みんなで一緒に楽しく食べることができるようです。

スクールディナーのメニュー

メニューは主に2種類のメインからの選択、主食を選択、そしてデザートを選択となっています。

メイン

メインはお肉やお魚を使った一般的な料理とベジタリアン料理の二つが用意されています。ここではベジタリアンの子も多いため、このような配慮がされているのが一般的になっています。

例えば、ある日のメニューでは、メイン1はチキンのグリルとボイル野菜、メイン2はマルゲリータピザとボイル野菜、というような感じです。ボイル野菜は、ブロッコリー・グリーンピース・人参などから好きな物を選びます。

メイン1は、コテージパイ、フィッシュアンドチップス、ローストターキー、チキンラップなど種類も豊富で伝統的なイギリス料理メニューもちゃんと入っていますが、ハムやソーセージ、チキンナゲットなどの加工食品がメインとなっている日多いです。

メイン2のベジタリアンメニューは、トマトパスタ、チーズパスタ、卵とチーズのラップなどシンプルなメニューが多いです。お肉とお魚を使わない代わりに、チーズと卵、そして野菜だけのメニューとなっています。

主食

主食は薄切りの食パンか、ボイルしただけのパスタか、チップス(フライドポテト)ですが、パスタのためのソースやチップスのためのケチャップなどはおいていません。毎日チップスがあるところあたりはイギリスらしいですね(^^;

デザート

デザートは、リンゴ・バナナ・みかんなどのうちの2種類くらいは常にあるそうです。その他に、ケーキ類(いろいろな種類のケーキ、マフィン、アイスクリーム、ビスケットなどから一つ)用意されていて、フルーツかケーキ類かどちらか一つを選ぶそうです。

ちなみにリンゴは丸ごとの丸かじりが普通です。(洗ってあるのか気になるところですが・・・)

メニューはカウンシルや学校ごとに違いますが、だいたい基本はこんな感じです。

ディナーレディーの存在

学校内で作られた食事はキッチンの前に並べられて、子供たちが列に並んで一人ずつ好きな料理をお皿に盛っていくカフェテリアスタイルです。子供たちが食べる食事は、1つのプレートに一緒に乗せて飲み物も自分で取りに行きます。

しかし4歳で自分の食べたい物をちゃんと選べるのかな、ちゃんと順番守って並べるのかな、そんな心配がつきませんが「ディナーレディー」と呼ばれる子供たちの食事のお世話をする人がちゃんといてくれることがわかりました。

自分で食べ物を上手にお皿に盛れない小さい子たちの手伝いや、食事のテーブルをまわって手伝いが必要な子をみてくれます。

「野菜も食べなさい」「お皿に盛ったものは残さず食べなさい」などと言ってくれたり、全部食べれた子には「Well done!」と書かれたシールを胸に貼ってくれたりしてました。

小さい子から順番に食事

年齢の若い順番で学年ごとに食事に行きますので、高学年になるほど食事の時間が遅めになるようです。学校で一番年少の学年は11時半ごろから食事のホールへ移動し始めて、大半が食べ終わって退席したころを見計らって次の学年の子たちが移動するようです。

食べたい物をプレートに乗せ、飲み物も取って自由に席に座り、席についた子から食べ始めます。そして食べ終わった子から退席し、自由時間となります。

お弁当持参も可能

 

お弁当(ランチパック)を希望する子は、各学校でルールが違いますが、だいたいは事前に学校に給食がいらない旨を連絡しておくことでお弁当を持参いいよういなっています。

学校によりルールが違うのですが、週ごと、あるいは曜日ごとに給食かお弁当かを選んで連絡しておくこともできるそうです。

一か月先のメニューを確認し、「この日とこの日は好きなメニューなのでそれ以外をお弁当にする」なんてこともできる学校があるようです。

お弁当の子はお弁当用のテーブルがあり、そこでもディナーレディーがお世話するために待機してくれています。

4歳のうちは、ランチが入っているバッグからランチボックスを取り出し、蓋をあけて中身を出して食べて、食べ終わったらゴミなどを戻してバッグに入れて片付ける、、、というところまで全て自分でするとなるとなかなか難しいですが、ディナーレディーがちゃんと見ててくれるので安心してお弁当を持たせられます。

イヤー2までは給食は無料

イヤー2(6~7歳)の学年までは学校給食は無料です。(低所得でベネフィットを受けている家庭はイヤー3以降も無料です)

私の子供の学校は、給食が無料のイヤー2までは、申告なしにいつお弁当を持って行っても良いそうです。

日本の給食の方が良いなと思う理由

以前に比べれば良くなったと言われているイギリスの学校給食ですが、やっぱり日本の給食が素晴らしいと私は思ってしまいます。

その理由をいくつかあげてみたいと思います。

本人が好きな食べ物を選んで大丈夫なのだろうか

上記のメニューでもわかるように、毎日チップス(フライドポテト)があったり、好き嫌いで選べてしまうっていうのは親としてはちょっと心配。毎日チップス食べちゃう子もいるんだろうなぁ。

栄養の偏りや野菜不足も気になりますが、「好きな物だけ食べる」という食べ方が定着するのはちょっと心配です。

特に野菜は、選ぶのではなく少しずつでもいいからいろいろな物を食べれるように指導して欲しいなと思うのです。

給食当番がない

給食当番って結構楽しかった記憶があるのは私だけでしょうか。

「きちんと責任をもって当番である仕事を全うする」経験ができる貴重な役割だと私は思います。

自分の役割があるということ、それをちゃんと果たせたという充実感は、何より「楽しい記憶」として残っています。

この機会が与えられないのは残念でなりません。。。

みんなで「いただきます」「ごちそうさま」が無い

順番に並んで食べ物を取って、席に座った人からどんどん食べ始める。

食べ終わった人からどんどん退席して自由時間になる。ずーっとざわざわと回りを歩く人がいる状態になります。

みんな揃うまで待って、みんなで「いただきます」をして、みんなが食べ終わるのを待って「ごちそうさま」ということが出来ないのもなんだかなぁと思います。

元々、「いただきます」「ごちそうさま」という言葉が英語にはないので仕方ないのかもしれませんが・・・。

デザートにケーキとか必要ですか?

デザートは子供たちが喜ぶものですので、フルーツが出るのはわかります。ですが、ケーキとかマフィンとかビスケットとか、時にはアイスクリームとか、毎日必要なのでしょうか。。。

日本でも年に数回のお楽しみ給食などでケーキが出てとても嬉しかった記憶がありますが、毎日となると話は別です。

このメニューで思うのは、ケーキなどがデザートで、アレルギーなどでそれらが食べられない子のためにフルーツがあるような気がしてなりません。

代わりに日本のようにヨーグルトなどにしてもらいたいなぁと思います。

なぜかジュースも毎日飲めちゃいます

ご飯と一緒に飲み物も用意されているのですが、ジュースかお水の選択です。

ジュースは、イギリスにはよくあるお水で薄めるタイプのジュースでフルーツ100%ジュースとかではありません。

お水だけにして欲しいなと思う親は他にもいると思うのですが。。。

お弁当の中身も自由です

給食にケーキやジュースがあるのですから、お弁当にこれらを禁止する訳にはいかないですよね。

きっとそんな理由からなのでしょうが、お弁当の中身は自由すぎるくらい自由だなぁと思います。

お弁当にはサンドイッチやパスタなどの主食の他に、デザートにチョコレートバーやクリスプス(ポテトチップス)ビスケットなどスナック類、飲み物はパックジュースなどを持たせてもOKなのです。

そのため、スーパーではお弁当に入れる用の個別包装のチョコレートバーやビスケットやクリスプスの小袋が売っています。

私の小学校時代の数少ない遠足でのお弁当でおやつの数に制限があって、デザートとしてのバナナがおやつにカウントされちゃうのかと「先生!バナナはおやつにはいりますか?」みたいな質問がでたのは嘘のような本当の話でありますが、バナナどころじゃない、普通にチョコバーがおやつではなく普通にデザートとして毎日持参できちゃうんですよね。(いったい君は何歳なんだ?という質問にはお答えしかねます笑)

もうここまでくると毎日が遠足気分ですね。

それでも給食を楽しんでもらいたい

しかしですね、郷に入っては郷に従えですよね。食文化の違いは不満を言っても仕方がない!と、ここは腹をくくって、やっぱり子供には学校での給食も楽しんでもらいたいと思い、まずは慣れてもらうためにそれまで日本食が中心だった食事にイギリス料理を取り入れるようにしました。

そしてそれまで家でほとんど食べたことがなかったのですが、給食によく出てくるフィッシュアンドチップス、コテージパイ、チキンパイ、ツナやハムのラップなどをランチで食べるようにしました。

フィッシュアンドチップスは本来は白身魚を衣で揚げるのですが、「フィッシュフィンガー」と呼ばれている白身魚のパン粉フライで代用。細長く食べやすい形をしている冷凍食品があり、主にそれを利用しました。オーブンかフライパンで焼くだけなので手軽でランチには重宝しました。(衣がついているタイプのちゃんとしたフィッシュアンドチップスも冷凍食品で出ています)

パイ系も冷凍食品やレディーミールがいろいろ出てるのですが、あまり美味しいものが見つからず、自力で作ったりもしましたが作っている本人が本当の味がよくわからずで挫折・・・でも一応、食べられるようにはなったようです。

ツナやハムのラップは、サラダもいっぱい入れて簡単に美味しく作れるので、これもランチやお弁当に最適でそのまま続けてリピしております。

他にも給食でローストのメニューもよく出るのですが、これは今までも好きでたくさん食べていたので問題なし。

これで9月からの給食もなんとか思ったよりは食べれたようで、順調にスタートすることができました!

最後に

一時帰国中に通っていた保育園を思い出すと、給食にはメイン、副菜、汁物、フルーツがあり、調理方法も焼き・揚げ・蒸し・和えなど様々。主食だけは持参だったのですが、「白いご飯か食パン」と決められていて、白いご飯の場合は、おにぎりダメ、ふりかけもダメでした。娘はふりかけがないと白いご飯が食べられない時期だったので(その時期の流行りのような物ですが・・・)毎日食パンを持って行ったのをよく覚えています。

食育をとってもよく考えてくれていて、三角食べもこの保育園で覚えました。たった2週間でしたが、一人一人の食事をよく見て指導してくれていて、毎日「これが食べられなかった」「これを残しました」と報告してくれてました。

厳しいと言えば厳しいのですが、良い経験でした。また機会があったらぜひお世話になりたいです。

心配していた「毎日チップス」も、最初の1ヵ月は頻繁に食べていたようですがそのうち飽きてしまったようで、それ以降は食べてないそうです。逆療法ってやつですかね!(笑)それまでも家庭でチップスを出してなかったので、毎日食べないのは普通なので本人は全然我慢してる訳でもなく、ほっとしています。

もう一つ心配していたジュースも、薄めるタイプのジュースはあまり美味しいものではないため、本人の申告によるとジュースはマズイから飲まなくて毎日お水を飲んでいるそうです。美味しくないジュースを選んでくれてありがとう、という気持ちです(笑)

デザートのケーキ類は、、これはやっぱり避けられませんね。これを楽しみに給食を食べているそうなので目をつぶるしかありません。ただ、好きじゃないケーキが時々あるそうで、その日はリンゴをかじってると言ってました。

冷凍食品のフィッシュフィンガーやチキンナゲットは避けていた食べ物だったのですが、いざ食べれるようになったら意外と便利だということがわかりました。

週末に出かけたりして外で食べるランチはいつも子供の食べれるものがなくて大変だったのですが、フィッシュフィンガーとチキンナゲットの二つが食べられれば、どこへ行っても必ずキッズメニューの中に入っているのでとっても楽できるようになりました。

毎日食べさせる訳ではないですからね、これで私も子供もハッピーならそれでいいのかな。

「郷に入っては郷に従え」ですね。これからも頑張りすぎない育児をしていこうと思います^^

 

 

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