イギリス最大のチャリティーイベント「レッド・ノーズ・デイ(Red Nose Day)」をご存知でしょうか。
1年置きの奇数年で開催されるイベントで、コミックリリーフ(comic relief)というチャリティー団体が主催しています。
この時期になると、街やスーパーなどでもこの「赤い鼻」の販売デスクが登場してくるので目に入る人も多いことでしょう。
セレブや企業が支援活動に参加するこの大きなイベントをご紹介します。
レッドノーズデーとは
イギリスのコミックリリーフ(comic relief)というチャリティー団体が主催しするチャリティーイベントで、奇数の年に開催されています。
2019年の レッド・ノーズ・デー は3月15日(金)です
この親善活動で募金を募り、その収益はエチオピアを始め、世界中の支援を必要とする人たちに寄付されます。
この活動は日本でいう「24時間テレビ」や「赤い羽根運動」にちょっと似ていますね。
スーパーや街角、学校や図書館、職場やレストランなどでもこの活動に協力する人たちは、レッドノーズデーの公式グッズを売り、その収益をチャリティーへの寄付金とします。
前回の2017年の寄付金の合計は、なんと£73,026,234(約103億円)でした。
このイギリス最大のチャリティーイベントは、海を渡りアメリカにも広まりつつあるようですが、開催時期や寄付先などは異なるようです。
どうして赤い鼻?
レッドノーズデーの公式グッズであるトレードマークの「赤い鼻」。
どうして赤い鼻?と思う人も多いと思いますが、これは「コミックリリーフ」という団体名でも感じ取れるように、「困難な状況を乗り越えられるよう、笑いの力で子どもたちを貧困から救う」という趣旨。
合言葉は「FUNNY FOR MONEY」。面白いことをして楽しくお金を集めよう、といった感じです。
セレブやメディアの影響力を有効活用して、この活動を笑顔で大いに盛り上げていこうというイベントなのです。
赤い鼻・・・つけただけでクスっと笑いたくなりますよね。つけてる方も見てる方も笑顔になります。
普段お堅い顔の有名人や美人女優などセレブたちもこの赤い鼻を付けたら一気に親近感が沸き、自然に笑顔が生まれます。
子供たちも喜んでこの鼻を付け合いっ子して遊び、学校でも大盛り上がりの一日になります。
1年おきの奇数年に開催されるイベントなのですが、実は大きなイベントは奇数年、でもローカルでは毎年3月ごろになるといろいろな場所でグッズ販売が行われているのです。
学校などでは毎年この時期には校内でグッズ販売があったり、「赤い色の服を着ていく日」などがあり、大規模ではないですが寄付に参加・協力しています。
レッドノーズデーの活動内容は?
出典:BBC One
[st-mybox title=”主な活動内容” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#424242″ bordercolor=”#424242″ bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]公式グッズ販売
学校や団体への積極的な活動への呼びかけ
企業やセレブ、一般の人々からの寄付の募集
イベント開催のためのグッズの提供
[/st-mybox]主にこのような活動をしています。
記憶に新しいのは、前回2017年に発表されて話題になった「レッド・ノーズ・デイ・アクチュアリー」という短編映画。
当時14年前の人気コメディ映画であった「ラブ・アクチュアリー」の続編として、ヒューグラントを始め、ほぼ同じキャストが揃って続投し「ラブ・アクチュアリー」ファンにはたまらない内容になっていました。
これはレッドノーズデーのために制作されたもので、レッドノーズデーイベントの一つであり、収益の一部はチャリティー団体に寄付されました。
ラブ・アクチュアリーってどんな映画?
⇒イギリス好きのクリスマス映画は【ラブ・アクチュアリー】が最高!
コミックリリーフというチャリティー団体
このレッドノーズデーを主催するチャリティー団体であるコミックリリーフとはどんな団体なのでしょうか。
実はこの創始者はRichard CurtisとJane Tewsonの二人。そう「ラブアクチュアリー」の脚本家のリチャードカーティスです。
だから「ラブアクチュアリー」の続編という、夢のようなコラボが実現したのですね。
俳優さんたちがチャリティーのために集まったと聞くと、またこの活動への意気込みを感じずにはいられません。
1985年に創立し、当初は「アフリカやイギリスの貧困の人々を救う」という活動でクリスマス前の12月ごろにイベントを開催していたそうですが、現在は世界中の助けを必要な人に視野を広げた活動をしています。
イベント内容、グッズの購入や寄付はコミックリリーフの公式ウェブサイトにてできます。
ご興味のある方は覗いてみてくださいね。
⇒ https://www.comicrelief.com/rednoseday
今年のレッドノーズデーの見どころ
Whose turn is it to say ‘I do’ this time? 🤔👰💒
This #RedNoseDay 15th March 2019, we are reuniting the cast of the 1994 smash hit rom-com ‘Four Weddings and a Funeral’ for a one off special ‘One Red Nose Day and a Wedding’. Here’s a sneak peek at the fabulous cast altogether!💍 pic.twitter.com/SfGsIH0RF5
— Comic Relief: Red Nose Day (@comicrelief) 2019年2月6日
毎年レッドノーズデーに近づくと、テレビやラジオでは特別番組が放送されます。
BBCも協賛企業の一つで、レッドノーズデー当日には主要チャンネルBBC Oneでは、スペシャル企画が放送される予定です。
そして今回もまたリチャードカーティスとヒューグラントのコンビが注目です!
リチャードカーティスが脚本を手掛けた1994年の映画「フォー・ウェディング」が、前回の「ラブアクチュアリー」のように続編となって帰ってきます。
BBC Oneのオフィシャルサイトを見ると・・・またほぼ同じキャストが揃って登場しそうです。これは楽しみ!!
若かりし頃のヒューグラントが大好きだった私ですが、現在の姿もまた素敵です。
これは見逃せません。ありがとうリチャードカーティスさん!
BBCでは24時間ラジオマラソン(笑いの「LOL」をもじってLoL-a-thonと書きます)も企画されています。
詳しくはBBC Oneの公式ウェブサイトに掲載されていますのでご興味のある方は覗いてみてください。
レッドノーズデー公式グッズ
レッドノーズデーの公式サイトでは、グッズ販売もしています。
この週はイギリスの多くの学校でもこのイベントが開催されますので、イベントポスターや風船など、イベントを盛り上げるための支援グッズもまたここから無料でダウンロードしたり取り寄せができます。
うちの娘も既に赤い鼻を学校で買ってきました。
今年は、中に何が入っているかわからないというサプライズキャラクター入りのレッドノーズで、クラス内は大いに盛り上がったようです。
無事、一番欲しかった猫ちゃんをゲットできたようで喜んでいました。
今年は公式グッズであるTシャツがなんとディズニーとコラボしています。
ミッキー&ミニーの王道キャラと、プーさんファミリー、そしてバンビ、ダンボ、ダルメシアンというクラシカルなキャラクターも登場しています。
さいごに
このレッドノーズデー、イギリスの多くの学校はこのイベントに参加しも支援しています。
学校によってイベントの開催内容は違うと思いますが、例として娘の通っているプライマリースクールのイベント内容をご紹介します。
上級の年上お姉ちゃんお兄ちゃんたちが、ブースを作って休憩時間に交代でオフィシャルグッズの販売を手伝っています。
親元にはレターで「レッドノーズデーのオフィシャルグッズは1個1ポンド。1人2個まで購入可能なので、協力していただける方は子供にお金を持たせてください」と連絡がきたので、とりあえずは1ポンド持たせておきました。
休み時間にお友達とブースへ行き、欲しいものを選び、持参したお財布からお金を払って買ってきます。
これだけでも良い社会勉強ですね。
来年以降になるとブース担当もまわってくるので、本人は楽しみにしているようです。
そしてレッドノーズデーの当日3月15日(金)は、「ノンユニフォームデー」。
ノンユニフォームデーとは、普段制服での通学ですが、私服で来てもいいですよ、という日。
もちろん制服でもいいのですが、「私服を着たい子は、私服で来る代わりに可能な人は1ポンドをレッドノーズデーイベントに寄付してください。」という趣旨のイベントです。
私服できても、制服できてもいいのですが、要はこれを口実に1ポンド寄付してねという意味。
制服で1ポンド寄付してもいいですし、私服で来て寄付しなくてももちろん誰も何もいいません。
誰が寄付したかしてないかなんて先生はいちいちチェックしませんので。
それくらいユルイものなのですが、寄付は強制ではありませんし、子供たちがイベントで楽しめて、そしてレッドノーズデーについてを知り、世界には貧しい子供たち、病気しても薬がもらえない子供たちがたくさんいることを知る機会が得られる大切な日として受け入れられています。
こちらの記事でも書きましたが、子供のころから「募金」や「寄付」が身近に体験できるイギリスは、大人になってからの「ボランティア活動」などの奉仕活動、支援活動に対する姿勢が日本と比べると進んでいるなと感じる要因なのかもしれません。
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