【イギリス】パンケーキの日とは?楽しみ方と本場のレシピ【2019年版】

イギリスで毎年2月~3月にある宗教行事の一つ、パンケーキを食べる日「Pancake day(パンケーキ・デー)」。

日本ではあまり知られていないイギリスのイベントですが、さて、「パンケーキ・デー」っていったい何なのでしょう!?

パンケーキデーの歴史から、ロンドンで行われる楽しイベントなど、パンケーキデーについてグイグイと探ってみましょう。

パンケーキ・デーとは?何をする日?

パンケーキデーの正式名称は「Shrove Tuesday」(日本語では「懺悔の火曜日」や「告解火曜日」)と呼ばれている宗教行事の一つです。

さて、「Shrove Tuesday」とは何かといいますと、四旬斎の初日である「Ash Wednesday」(日本語では「灰の水曜日」)と呼ばれる日の前日にあたります。

さて次に、「Ash Wednesday」(灰の水曜日)とは何か、それは「Easter(イースター)」(復活祭)から遡って数えた46日目(日曜日を除いた40日目)にあたる日を指します。

そして「Ash Wednesday」(灰の水曜日)から、「Easter(イースター)」(復活祭)までの46日間を「Lent(レント)」(日本語では「四旬節(しじゅんせつ)」)といい、罪を悔い改め懺悔するため断食をするという期間なのです。

ということで、イースターから遡った46日間はレントと呼ばれる断食期間であり、断食が始まる前日にあたるのがパンケーキデーということになります。ちょっとややこしいですね。

どうして断食の前日がパンケーキデーなのか、それは、翌日から断食が始まるためその前に戸棚にある栄養価の高い食品(卵・砂糖・牛乳・バターなど)をパンケーキにして食べ切ってしまおうという日なんですね。

この一連の日程はイースターを基準に数えますので、イースターと同じくパンケーキデーも毎年日にちが変わります。

パンケーキ・デーはいつ?

パンケーキデーは、「Easter(イースター)」(復活祭)を基準にしているため、毎年日程が変わります。

2019年のパンケーキデーは3月5日(火曜日)です!!

このパンケーキデーは、英国を始め、カナダ、オーストラリア、アイルランド、ニュージーランドの聖公会信徒、ルター派、その他いくつかのプロテスタントの宗派やカトリックで行われる行事です。

アメリカやフランスでは呼び名も日程も違うようです。

イギリスは特に伝統として維持されていて、イギリス各地でパンケーキデーにイベントが開催されたり、学校では給食や調理実習にてパンケーキを食べたり作ったりします。

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イギリスのイースターは何をするの?子供が喜ぶゲームを紹介!【2019年版】

パンケーキ・デーの楽しいイベント:パンケーキレース(Pancake race)

パンケーキデーでは、「Pancake race」(パンケーキレース)という楽しいイベントが各地で開催されます。

パンケーキレースとは、男性も女性もエプロンやスカーフ・シェフ帽などを身に着け、パンケーキを乗せたフライパンを持って走るというレース。

スタートからゴールまでに何度かパンケーキをひっくり返すというルールもあり、なかなか白熱したレースで参加者も真剣そのもの。観客だってかなりの盛り上がりで応援します。

実はこのパンケーキレース、500年以上、15世紀から続く伝統と歴史を持つ祝祭なんですよ。

パンケーキレースは、ロンドンから約2時間のオルニー(Olney)という小さな村が発祥です。

この伝統行事パンケーキレースの始まりは、昔オルニーに住む一人の主婦が断食前の準備でパンケーキ作りに追われ、あまりにもパンケーキ作りが忙しかったために教会が礼拝の時間を忘れてしまい鐘が鳴るまで気づかず、焦ったこの主婦はなんとフライパンとパンケーキを持ったまま家から教会まで走って行ったというお話から生まれたイベント。

イギリス各所でこの楽しいパンケーキレースが開催されますので、パンケーキデーにイギリスに来ているならぜひ観賞や参加でこのイベントを楽しんでくださいね。

それでは、有名なパンケーキレースをいくつかご紹介します。

Parliamentary Pancake Race

出典:TimeOut London

20年間続いているというロンドンで一番有名なパンケーキレース。

国会議事堂となりのビクトリアタワーガーデンで行われる「Parliamentary Pancake Race」は、なんと普段まじめな顔しかおめにかかれない下院議員、上院議員、プレス関係者たちがグループに分かれて競い合います。

議員さんたちがエプロンを見つけ、フライパンを持って真剣に走る姿はなかなか間近で見れるものではありませんよ。

観覧は無料。観光客にも人気のイベントの一つです。

チャリティーイベントですので、楽しめた人はポケットの小銭を少し寄付して帰りましょう。

Parliamentary Pancake Race
場所:Victoria Tower Gardens
最寄駅: Westminster
時間:10ー11:00
*観覧無料

Olney Pancake Race

 

出典:http://olneypancakerace.org

英バッキンガムシャー(Buckinghamshire)州オルニー(Olney)村で開催されるパンケーキレース。

この小さなオルニーという村は、「パンケーキレース」発祥の地として世界的に有名になりつつあります。

一昔前までは参加条件が女性のみでしたが、現在は男性も参加可能。しかし「女装」が原則なんだとか。

エプロン姿の女装男性やら、主婦はもちろんおばあちゃんたちも、たくさんの人が参加しているアットホームなイベントです。

出典:http://olneypancakerace.org

子供の部もあり、大人と同じくフライパンを持った子供たちのレースはとっても可愛いです。

ロンドンから2時間ほど離れたこの村は、パンケーデーが近づくと、村全体がパンケーキ一色となります。

商店街にはパンケーキレースの旗が並び、カフェ・ティールームなどではもちろんのこと、パブでもパンケーキがサーブされます。

このパンケーキレースを見るために世界中から訪れる観光客も少なくないため、パンケーキデーにイギリスに滞在されるならばぜひ足を延ばしてみてください!

残念ながら参加できるのはオルニーの住人のみとのことです。

The Great Spitalfields Pancake Race

出典:TimeOut London

こちらは観光客でも参加可能というパンケーキレース。ロンドンの東に位置するスピタルフィールズで開催されます。

このパンケーキレースは、ロイヤルロンドン病院のヘリベースから緊急な高度外相治療のためのロンドンエアー救急車の運用へ寄付するためのチャリティーイベントの一つです。

このレースは誰でも参加することができます。オンラインで事前申し込みもできますが、寄付をすれば当日でも参加可能だそう。

4人一組になってリレーで競うレースです。友達を誘って参加してみてはどうですか!?

フライパンは持参、パンケーキは支給、優勝者には勝者が刻まれたフライパンが贈られるそうです。

場所: Old Truman Brewery
観賞: 無料
最寄り駅: Shoreditch High Street, Liverpool Street, Aldgate East 〔MAP

イギリスのパンケーキのお味は?

イギリスのパンケーキは、日本のホットケーキとは見た目も味もかなり違いますがご存知でしょうか?

最近日本で注目されている人気が高い「パンケーキ」は、アメリカから来たものなので、味も見た目もホットケーキに近いですよね。

でも華やかなイメージのアメリカのパンケーキと違って、イギリスのパンケーキは意外と質素。

どちらかというとクレープに近い薄さで、クレープよりももっちりして柔らかです。

そしてパンケーキ自体には砂糖が入っていないのが特徴。

パンケーキに砂糖とレモン汁をかけてクルクルっと巻き、ナイフとフォークで食べるのが一般的な食べ方です。

最初からクルクル巻いた状態でプレートに乗っていることも多いので、初めて見る人には「何コレ!?」って感じかもしれません。

砂糖&レモン汁以外にも、ヌテラやメイプルシロップ、ハニーなどの甘いソースを塗って食べることも多いです。

どこのスーパーでもパンケーキ用の深さがほとんどないフライパンが売っているほど、パンケーキは家庭の味の一つとして親しまれている食べものなのです。

イギリス流の本場パンケーキレシピ

出典:BBC Food

イギリス BBC Food 評価5つ星/5の、人気パンケーキレシピをご紹介。

<材料>

  • 小麦粉 110g
  • 塩ひとつまみ
  • 卵2個
  • 牛乳200mlと水75mlを混ぜたもの
  • バター50g

トッピング用

  • グラニュー糖
  • レモン汁
  • 絞る用の切ったレモン

<手順>

1. 小麦粉と塩をボウルに入れて空気が入るように混ぜます。
ボウルの真ん中にくぼみを作り、卵を落として、端から粉を持ってきて覆うように軽く混ぜます。

2. 次に、牛乳と水を混ぜた物を少しずつ加えながら泡立て器でまぜていきます。混ぜているうちにダマはなくなってきます。
すべての液体を加え終わったら、ゴム製のヘラを使用して、縁の周りから中央に小麦粉をこすり落とし、次に薄いクリームのように滑らかになるまでもう一度泡立てます。
今度は鍋でバターの50gを溶かします。溶けたら大さじ2杯分をパンケーキ液に入れて混ぜます。残りは小さなボウルに注ぎ、それを使ってフライパンにバターを塗ります。

3. 今度はフライパンを熱し、次に熱を中程度に下げます。まず最初に、パンケーキ液の適量を図るために試しに一枚焼いてみてください。18cm / 7inのフライパンには、大さじ2杯くらいになります。
最初の面は30秒ほどでひっくり返します。反対側には数秒しかかかりません。両面が焼けたらお皿の上に滑らせるように乗せます。

4. 出来上がったパンケーキは冷めないように、お湯を張ったトレイの上などにお皿をのせ、焼けたパンケーキを重ねて置いておきます。

5. 仕上げは砂糖とレモン汁をふりかけて半分に折り、その状態から丸めるかもう半分に折っておきます。お好みでさらに足せるよう、砂糖や絞る用の切ったレモンを一緒にサーブしてください。

以上、BBC Food 評価5つ星/5の人気パンケーキレシピでした。

このレシピでは、ミルクとお水で生地を作るタイプですね。

水分がミルクのみのレシピも多くありますが、イギリス人からの人気度はこちらの方が上のようです。

手順もBBC Foodレシピにそって翻訳していますが、要は混ぜてクレープの様にフライパンで焼くだけのお手軽おやつです!

ほとんど失敗しないので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

便利なパンケーキミックス|お土産にもGOOD!

出典:TESCO

実はイギリスのスーパーにはこんな便利なパンケーキミックスがあるのです。

この写真のようなプラスチック容器に入ったパンケーキミックス。何が便利かって、この容器にお水を足してシャカシャカ振って混ぜればパンケーキ生地が出来上がりなのです。

この容器は、お水を入れるスペースがちゃんと計算されているので、粉は容器に対して半分以下しか入っていませんが、決して不良品ではありませんのでご注意を。

パンケーキデーとは関係なく、だいたいどこのスーパーにも一年中置いているので、本場イギリスのパンケーキが日本でも作れる(?)のでお土産にしてみてもいいですね!?

 

さいごに

パンケーキデーにパンケーキを食べるタイミングは、夕食後のデザートとしてが主流のようですが、実は当日の夕食をパンケーキのみにする家庭も少なくないです。

日本人の感覚としては、夕食に甘いもの?しかもパンケーキだけ?おかず無し?と「???」が続きますが、そんなことは全然気にならないイギリス人や、きちんとした理由で「節制として贅沢を少しお休みする」という気持ちで夕食にするという人がまだまだいるようです。

今では断食する人は少なくなっていますが、何か小さな後悔がある人や願掛けのような形で「お酒を断つ」「スイーツを断つ」などパンケーキデーを機にプチ断食(嗜好品を断つ)をする人も割と多くいるみたいですよ。

このパンケーキデー、可愛い名前からは想像がつきにくいですが厳かに行われる宗教行事の一つですので、学校でもこのパンケーキデーには本来の意味を勉強したり、学校の給食にパンケーキが出たり、高学年になると調理実習でパンケーキを作ったりと、教育現場でもしっかりとこの行事を継承しています。

楽しいだけじゃないパンケーキの歴史を学んだあとは、イギリス流パンケーキをぜひ味わってみてくださいね!