日本ではすかいらーくグループが今後レストラン内の全面禁煙を発表しましたが、2020年のオリンピックを見据えての世界基準に近づけるためなのでしょうか!?
今回は、イギリスのタバコ事情と吸える場所・吸えない場所をご紹介してきます。
2007年にイギリスではタバコを購入できる年齢制限を16歳から18歳に引き上げられました。
逆に、それまでは16歳から購入ができたのですね?・・・これは意外。
但し、現在もイングランドとウェールズでは、購入は18歳からですが喫煙は16歳からとなっています。
スコットランドは購入も喫煙も18歳から。同じ国内でも法律が違うためこのような年齢差がありますが、基本的には18歳からととらえた方が良いです。(その理由はのちほど・・・)
年齢だけ見ると喫煙に関して日本より緩そうな気もしますが、全くそうではありません。
むしろ販売に関する規制は日本より桁違いに厳しいと言っていいでしょう。
今回はイギリスにおけるタバコ事情と喫煙に関してご紹介します。
イギリス訪問予定の愛煙家の方は予備知識として知っておくと良いですよ!
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イギリスの変な飲酒のルールはこちら
⇒ イギリスの合法飲酒年齢とちょっとおかしな法律の話
タバコに関する年齢制限
先にもご紹介しましたが、イギリスではタバコを購入できる年齢と喫煙できる年齢が同じでない場合があります。
イギリス国内でも、スコットランドでは購入も喫煙も18歳からですが、イングランドとウェールズはタバコが購入できる年齢は18歳から、喫煙ができる年齢は16歳からとなっています。
更にもう一つ見落としがちですが重要な点があります。
それは、イングランド・ウェールズであっても、18歳未満の人にタバコをあげる・または買ってあげることは違法だということ。
この解釈が難しいところですが、16歳の人が元々持っていた自分のタバコを吸う分にはギリギリセーフだが、それが無くなってしまうと買うことももらうこともできないということになります。
ということは、「君は16歳だから購入できないよね。私のをあげるよ。」も「君は16歳だから購入できないよね。私が代わりに買ってあげるよ。」の両方とも違法なのです。
16歳の本人ではなく、あげた方、または買ってあげた方が罰せられるということです。これは充分に気を付けなければならないところですよね。
個人的な解釈ですが、2007年にタバコの購入が16歳から18歳に引き上げられたときに、16歳以上18歳未満の人が「じゃあ今既に持って多分はどうなるんだ」という不満を避けるためだったのではと思っています。
この解釈が100%あっているかどうかは定かではありませんが、要は18歳未満はタバコを入手・喫煙しないに限るということですね。
イギリスのタバコに関する法律はとても厳しいです。楽しい旅行中に意思の疎通がうまくいかずトラブルなったりすることのないよう、充分にこの法律を認識しておくべきかなと思います。
イギリスでタバコを買うには?
イギリス国内でタバコを買う場合、タバコ売り場を見つけなければなりません。
しかし、初めてイギリスに来た人には、「タバコ売り場はどこだ!?」と真剣に探さないと見つからない可能性がありますよ!
なぜなら、タバコの陳列販売は禁止されているから。
タバコは、スーパーなどのキオスクカウンター(レジではなく出入口付近の小さいカウンター)、ワインなどのアルコール販売店、ニュースエージェント(コンビニ的な小さいショップ)などで買うことができます。
しかし「タバコの陳列販売の禁止ってどうゆうこと?」って感じですよね。
イギリスでは「タバコの陳列販売の禁止」という法律改正の後、全てのタバコの陳列棚にはカーテンや中が透けない扉で覆われており、タバコの陳列棚は隠されている状態になっています。
2012年から、今までのむき出しのタバコ陳列棚に一斉に目隠しがつけられたのです。
↑「Tobacco」の文字の下のブルーの閉ざされた扉の中にタバコの陳列棚があります。
「タバコを買いに来た人」以外のお客さんにタバコが視界に入ることはありません。
しかも、通常タバコの棚は、レジカウンターの後ろなどのお客さんが直接手にすることができない場所にあります。
上の写真では大きく「タバコ売ってますよ」とアピールしていますが、それも全くなく無地の扉が閉まっているだけの状態の店も少なくありません。
もしタバコを買いたい場合は、店員に言って陳列棚のと扉やカーテンを開けて取ってもらうことになります。
もし陳列棚からタバコを見て選びたいなら、店員に声をかけてカーテンや扉を開けて見せてもらうしかありません。
タバコに興味のない人には目に入らない状態にしているため、喫煙者がこれ以上増えないための対策となっているのです。
イギリスのタバコのパッケージ規制
イギリスのタバコはパッケージにも規制がかかっています。
2016年から、全てのブランドにおいて紙巻タバコのパッケージか均一化されています。
基本はプレーン色(オリーブブラウン色)で、前面、後面の65%に大きく健康被害警告を入れることになっています。
更に箱の上部にはタバコの害で病んだ臓器などの生々しい写真を入れ、ブランドネーム表記は標準の書体・サイズ・色も指定されたもののみという細かな決まりもあります。
1箱の本数も20本入り以上で、少量で安く入手することができないように規制があります。
今後はメンソールなどのフレーバー付きタバコも販売禁止となる見込み。
パッケージの規制も、今後電子タバコなどにも同様に適用されるようです。
イギリスのタバコの値段は?
タバコの値段は販売者が決めることができます。
そのため、買う場所によっては同じたばこでも微妙に値段が違うことがあるので覚えておきましょう。
イギリスのタバコの税金はとても高いため、タバコの値段も世界でもトップクラスの高さとなっています。
1箱20本入りで平均£9.5くらい。為替レートにより違いますがだいたい1箱で1300~1400円くらいになります。
買う場所によっては値段が違いますので、2000円くらいになる場合もあります。
タバコの値段が高額なので、イギリスでタバコを吸う人の多くに「紙巻タバコ」ではなく「タバコの葉」を買って、自分で紙に巻いて吸う人がたくさんいます。
そこまでして??と思ってしまいますが愛煙家にとってはこの値段は死活問題なのかもしれませんね。
日本から旅行などでイギリスに来る方は、こんなお金を使ってまでイギリスではタバコを買わない方がいいと思いますよ・・・。
もしイギリスでタバコを吸いたいのなら、日本から持参するのが賢明です。
空港では免税店で購入できますし。イギリスのタバコを日本に買って帰りたいなら、帰りにイギリス空港の免税店で買って帰りましょう。
イギリスでタバコを買いたい人は
前にもありますが、イギリスのタバコに関する規制はとても厳しいです。
合法年齢の方でももしイギリスでタバコを買いたい・吸いたいと思っている人は、年齢を証明できるものを常に持ち歩いた方がいいです。これは飲酒の場合も同じ。
*飲酒に関してはこちらの記事に書いています。
若く見られがちな日本人ですから、タバコを買う際に国際身分証明(パスポートなど)を掲示しないと買うことができない場合があります。
もし怪しまれて販売を拒否されても身分が証明できればたいていは大丈夫です。
しかし証明できない場合は販売員の判断で、「18歳以下なのに嘘をついている」として警察に通報される可能性もあるということを頭に入れておきましょう。
イギリスでタバコを吸える場所・吸えない場所
タバコを吸えない場所
イギリスでは2007年に「公共の屋内では全面禁煙」という法律ができました。
これは、パブ・レストラン・ショッピングモール・ホテル、電車・バスなどの公共の乗り物内などなど、ありとあらゆる公共施設の屋内は全て禁煙ということです。
もう一度言いますね、パブ内もレストラン内も全て禁煙です!!
駅校内は、屋内でなくても全面禁煙。ホテルの部屋は、喫煙可の部屋以外は全て禁煙。空港も全面禁煙です。
たとえ屋外であっても、イベントなどの人が密集する場所ではもちろん禁煙です。
タバコが吸える場所
では、どこで喫煙することができるのか・・・
基本的に「公共施設の屋内」でなければ喫煙可能です。そう、青空の下、道端で吸うのはOKなのです。
レストランやパブなどは、喫煙したい人は外に出て出入口の脇などでタバコを吸っています。
もし外に飲食するテーブルがある場合は、「No Smoking(禁煙)」のサインがない限りは外のテーブルではだいたい喫煙可能です。(心配ならば店員さんに確認してくださいね)
テーブルに灰皿がない場合もありますので、きちんと自分でゴミを持ち帰れるよう気を配りましょうね。
もし指定された喫煙所があるなら、そちらで喫煙可能です。
ショッピングモールなども、だいたいは出入口付近の外に灰皿が設置してあり、常に1人2人と喫煙者が現れては屋内に戻っていってます。
バス停などでは、灰皿が設置してある場合があります。灰皿があれば喫煙可と思っていいです。
ですが灰皿がない場合は、バス停も「公共の場」にあたるので禁煙エリアだと思ってください。
公園に関しては、禁煙の看板がない限りは喫煙可能です。但し、小さい子供が遊んでいる近くでタバコを吸うと嫌がられたり注意されたりすることがあるので、周囲にも気を配ってください。
灰皿がない場合がありますので携帯灰皿を持ち歩きましょう。
屋内では厳しい規制がある反面、屋外では吸い放題といった感じもあり、歩きたばこに関しては日本のような規制はありません。
但し、近くを歩く人に危害が加えられた場合には注意されたり訴えられたりする可能性は充分にありますので歩きたばこはやめましょうね。
ホテルでの喫煙について
ホテルでは「喫煙可」の部屋がある場合があります。(無いホテルもあります)
ホテルの部屋で喫煙したい人は、事前に喫煙可の部屋を予約する必要があります。
(ホテルの喫煙可の部屋は年々少なくなっており、予約するのが難しい場合があります)
ホテルでは、喫煙可能な部屋以外での屋内は全面禁煙です。
だいたいは、エントランスを出たところ付近に灰皿が設置されていてそこで喫煙可能になっていますが、もし見当たらない場合は従業員に確認してください。
中には、屋内に喫煙所を設けているホテルもありますが、ほとんどが外と覚えておきましょう。
部屋にバルコニーがある場合は、バルコニーは喫煙可の可能性がありますので事前にフロントに確認しておきましょう。
イギリスでタバコあるある
元愛煙家である日本人の知り合いから聞いた、イギリスでタバコを吸うときのあるあるが面白かったのでいくつかご紹介しますね。
- イギリスに来る前になんでもっと日本で買って持参しなかったのかと後悔する。(高すぎ!)
- 寒さに強くなる。(タバコは外で吸うしかない)
- タバコの箱を見せると「1本くれ」とたかられる。(ホームレスだけでなく一見普通の人でも女性でも)
- 「あげるタバコなどない」と断ると「吸い終わったやつでいい」と言われるほど。
- 愛煙家の肩身はかなり狭い
- 病気になるぞとか、出世しないよとか、人間的にダメだとかいろいろ心配してくれる人が多い。
- 灰皿が多いのに灰皿に捨てずポイ捨てする人が多すぎる。
- 高すぎるので葉を買い自分で巻くため、手先の器用な日本人の自巻きたばこの出来栄えは称賛されるまでになる。
- 最終的には値段の高さと写真のグロさと買いづらさと吸いづらさで禁煙が成功する。
ということで、禁煙したいなと思っているみなさんがイギリスで成功することを祈っております^^
さいごに
2007年の「公共施設の屋内全面禁煙」の法律ができたとき、一斉にレストランやパブでの飲食が心地よくなったことを覚えています。きっとタバコを吸わない従業員にとっても嬉しい環境改善だったのではと思います。
サンデーディナー(*ランチ)が美味しいパブにも、家族で来る子連れのお客さんが増えて利益が上がったところも多いそうです。
*ディナー、ランチなどの呼び方の違いについてはこちらの記事へ
法改正直後の私の第一印象は、「意外とみんなきちんと法律守ってるな」です。
喫煙したい人はパブの外で輪になって楽しそうにお喋りしながら楽しんでる光景がなんだかおかしな気分でした。
私が一番この法律ができてくれて良かったと感じたことは、夜に一人で街を歩いているとき、極寒でもあたり真っ暗でも、タバコを吸う人が一定の人数道端にいてくれて「人の目がある」ことに安心できたことです。
いや「普通の人の目がある」といった方が正しいですね。
以前は、だいたい極寒であたり真っ暗で道端に立っていた人は普通ではない人がほとんどで、たまに怪しい人影があると気味悪くて違う道に変えたりしてました。
それが、普通の人たちが店ごとに数人外に出ていて、タバコを吸いながら歩く人たちが目に入っている状態で、なんだか安心できたのです。
しかし週末空けの月曜の朝、同じ道を通ると、道端には数えきれないほどのタバコの吸い殻が散乱しており、ここは本当に先進国か?と疑いたくなるほどでした。
ポイ捨て当たり前みたいな人が多いイギリスですが、ぜひとも日本人だけでも携帯灰皿持参でいてくれたらと願っています。
イギリスの飲酒年齢はこちらで詳しくご紹介しています
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