Photo by Robin Zebrowski
イギリスに来たなら一度は体験したい本場の「英国式アフタヌーンティー」。
紅茶と一緒にサンドイッチ、スコーン、ケーキをいただき、優雅なひと時を体験することができます。
高級ホテルやマナーハウスでいただくアフタヌーンティーは、そのゴージャスな雰囲気と共に贅沢なティータイムを楽しむことができる夢の空間でもあります。
そんな憧れの英国式アフタヌーンティーの基礎知識を総まとめしております!
イギリス式アフタヌーンティーの楽しみ方
- 紅茶を楽しむ
- 紅茶とフードを楽しむ
- 紅茶とフードと会話を楽しむ
- 紅茶とフードと会話とその雰囲気を楽しむ
- アフタヌーンティーの楽しみ方は人それぞれ!!
英国式アフタヌーンティーの楽しみ方は、美味しい紅茶とお供としての食べ物を味わいながら、会話とその優雅な雰囲気を楽しむ。
これが英国式アフタヌーンティーです!!
イギリスの豪華ホテルやマナーズハウスなどで体験できる伝統的なアフタヌーンティーも人気ですが、現在では気軽に集まれる午後のお茶会という位置づけや、町のティールームで楽しめるようなカジュアルなタイプのアフタヌーンティーなどいろいろ。
もちろん日本国内でだって「英国式アフタヌーンティー」を楽しむことができます!
イギリス式アフタヌーンティーの基本メニュー
さて、英国式アフタヌーンティーの基本メニューはこの4つ
- 紅茶
- サンドイッチ
- スコーン
- ケーキ
紅茶は、通常いろいろな種類の茶葉から選ぶことができます。
イギリスではミルクティーが主流です。
紅茶が苦手な人にはコーヒーの選択肢もありますのでご心配なく。
サンドイッチは、フィンガーサイズという手でつまんでパクっと食べられる大きさの小ぶりのものです。だいたい3種類くらいあるのが基本です。
スコーンは、ジャムとクロテッドクリームが一緒にサーブされます。
ジャムの種類はストロベリーか、またはベリー系のものが多いです。
ケーキも一口で食べられそうなプチサイズのものが3種類あるのが基本のようです。
スポンジ系だけでなく、ゼリーやムースなどもあります。
最近では、アレルギーの人のためのメニュー、ベジタリアン、ぺスカトリアン、ヴィーガンも選択できるところが多くなってきました。
イギリス式アフタヌーンティーの基本マナー
英国式アフタヌーンティーの基本マナーは以下の3つ
- 服装のマナー
- 食べる順番のマナー
- 優雅な雰囲気を壊さないマナー
イギリスのホテルなどでいただく格式高い伝統的なアフタヌーンティーでは、そのホテルに合った服装というのが基準です。
イギリス式アフタヌーンティーに最適な服装は?
- 高級ホテル、マナーズハウス、格式高いレストランでは「スマート」が無難
- それ以外のちょっとお洒落なレストラン、中級ランクのホテルなどでは「スマートカジュアル」を推奨
- 街中のティールームやカフェでは「カジュアル」でOK
まずは行き先がわかっているならドレスコードを確認しておきましょう。
ドレスコードがわからない方はこちら
>>イギリス旅行どんな服装が適してる?ドレスコード・夏服・冬服どうする?の疑問に答えます
ドレスコードは大きくわけで3つ
- スマート:正装(男性はジャケットとネクタイ必須、女性はワンピースなど)
- スマートカジュアル:清潔感のある上品な服装(ジーンズ不可、ブーツやサンダルも不可)
- カジュアル:普段着でOK
高級ホテル、マナーズハウス、格式高いレストランのアフタヌーンティーではドレスコードがあり、「スマート」か「スマートカジュアル」となっていますが、「スマート」の方が無難です。
中級ホテル、ちょっとお洒落なレストランやティールームでは、ドレスコードが「スマートカジュアル」とされているところが多いです。
街中のカフェやティールームなどのはほとんどドレスコードは設定されておらず、カジュアルな服装で大丈夫です。
ドレスコードありってどんな服着たらいいの!?という方は、こちらで詳しく紹介しております。
>>【ロンドン】アフタヌーンティーでの服装アイデアとマナー基礎知識
ロンドンで気軽にアフタヌーンティーを楽しみたいならこちら。
>>ロンドンでアフタヌーンティーをカジュアルに楽しもう!ドレスコードなしのおススメ9選
イギリス式アフタヌーンティーの正式な食べる順番は?
- 英国式アフタヌーンティーは、3段プレートの下から食べるのが基本
- 周りの人とペースを合わせて食べ進める
伝統的なアフタヌーンティーでは、3段のプレートでサーブされます。
下から、サンドイッチ、スコーン、ケーキの順です。
この下から食べるのが基本マナーとなっております。
そして、周りの人とペースを合わせるのが大事。
食べ物は、会話を楽しみながらお茶をいただくための脇役ということを忘れないように!
イギリス式アフタヌーンティーは雰囲気を楽しむもの
英国式アフタヌーンティーの魅力はなんといっても雰囲気を楽しむこと。
この動画は日本でも人気のイギリス人ユーチューバーのトニーさんが、The Stafford Hotelでのアフタヌーンティーのレビューをしています。
ジーンズでも入れるカジュアルな雰囲気のティールームで、お作法もさほど気にせず食べられそうですね。
豪華さを演出してイギリス上流階級気分を味わうもよし、トニーさんのようにカジュアルに食事やおしゃべりを楽しむのもよし、お好みの雰囲気を選んで体験してみてくださいね。!
とはいえ、その雰囲気を壊すのはマナー違反!
大きな声でお喋りに夢中になりすぎて、周りのテーブルに迷惑をかけないように気を付けましょう!
イギリス式アフタヌーンティーとは
英国式アフタヌーンティーとは、歴史的な背景も強く残るイギリス上流階級の社交場としての役割も果たした午後のお茶会のこと。
主に上流階級女性の社交場として紅茶をいただきながらサンドイッチ、スコーン、ケーキなどをつまみ、優雅に会話を楽しむ時間として人気でした。
今もなお、その格式高い伝統的なアフタヌーンティーから、気軽にいただけるカジュアルなアフタヌーンティーまで、イギリス人だけでなく観光客にも大変人気です。
イギリス式アフタヌーンティーの歴史と由来
アフタヌーンティーの由来
1840年頃に第7代ベッドフォード公爵フランシス・ラッセルの夫人、アンナ・マリア(en:Anna Russell, Duchess of Bedford)によって始められたとされる。イギリスにおいてこのような慣習が始まったのは女性向けの社交の場としてと、もうひとつ、日本においては一般的に夕食時間とされる時間帯(19~21時)は、観劇やオペラ鑑賞や夜の社交などにあてられ夕食を摂るのが21時以降になるため、事前の腹ごしらえとしての意味がある。(Wikipediaより引用)
- アフタヌーンティーの歴史は19世紀中ごろから
- 女性向けの社交の場として
- 観劇やオペラ鑑賞などの前の腹ごしらえ
- 開始時間は午後4時ごろ
イギリス式のアフタヌーンティーとは社交を目的として開催されるお茶会で、19世紀中ごろに始まったものだと言われています。
午後の4時ごろから始まり、メニューはサンドイッチ、スコーン、ケーキ、そして紅茶が振舞われました。
素敵なテーブルセッティングや陶器で貴婦人たちを迎え、食事をしながら会話を楽しむというなんとも贅沢な習慣ですね。
アフタヌーンティーの開催時間が中途半端な4時からなのは、観劇やオペラ鑑賞の時間に合わせたからなのですね。
イギリスのアフタヌーンティーにキュウリのサンドイッチが使われる理由
キュウリのサンドイッチにまつわる話
キュウリのサンドイッチが上流階級の茶会の定番となったのは、栄養価が低い(労働者は肉など栄養価が高い具材をサンドイッチに使っていた)キュウリを新鮮な状態で食べる事はヴィクトリア朝時代では働かずとも農夫を従えて生活できる証だったからである。(Wikipediaより引用)
イギリスのアフタヌーンティーの歴史の中で、サンドイッチの具がキュウリだったのは上流階級の証だったのですね。
なんと、わざわざ栄養価の低い野菜を選んで自分たちの階級を表すとは、さすがです。
現在は、必ずしもキュウリのサンドイッチが出るとは限りませんが、コールスローのような刻んだ野菜のマヨネーズ和えのような具のサンドイッチがあり、そこにキュウリも入っていたりします。
他にも、ハム、たまご、サーモン、チーズなど、多種なサンドイッチがあり、ベジタリアンやビーガンの人にも選択肢があるようになています。
イギリス式アフタヌーンティーのいただき方
今ではカジュアルなティールームでもいただけるアフタヌーンティーですが、時に招待された高級ホテルやマナーハウスでのお茶会などでは、そのいただき方のマナーも知っていると安心かと思います。
クラシックなアフタヌーンティーのセットは、このように3段になっていることが多いです。
下段はサンドイッチ、中段はスコーン、上段はケーキ類となっており、下から食べるのが基本です。
同じテーブルの人たちとタイミングを合わせて上段に進むのが良いとされています。
サンドイッチには、ピクルスが添えられていることもあります。
スコーンには、クロテッドクリームとジャムが必ず添えてあり、上下半分に手で割り、切り口にクロテッドクリームとジャムを乗せていただきます。
綺麗に半分に割れなそうならナイフを少し入れてから手で割ってみてください。
クロテッドクリームとジャムは共有でサーブされることが多いので、次の人が使うためにクロテッドクリームとジャムが混ざって汚くならないよう気を付けて取りましょう。
上段のケーキ類は、焼き菓子(キャロットケーキやパウンドケーキなど)、タルト(フルーツタルトなど)、ガラスの器に入ったゼリーやムースなど、小さいスーツが数種類あります。
ボリュームもあり食べきることができない場合は、ほとんどのお店はお持ち帰り用の箱を用意しているので聞いてみるといいですよ。
イギリスのアフタヌーンティー以外のティータイム
- アーリーティー(ベッドティー)
- ブレックファースト
- イレブンジィズ
- ミッディ ティーブレイク
- ハイ・ティー(ティー)
- アフターディナーティー
アフタヌーンティーが有名なイギリスですが、実は他にもこのような名のティータイムがあります。(時系列順)
今では日常生活ではあまり使いませんが、「ハイ・ティー」は今でもレストランメニューで見ることができます。
アーリーティー(ベッドティー)
朝起き抜けの一杯。朝ベッドの中で新聞などを読みながら紅茶の時間を楽しむそうです。
この一杯のために、前日の夜にお茶のセットとパンやジャムをトレイにセットして就寝することもあるとか。
ホテルやマナーハウスではリクエストしておくと指定の時間にベッドまで紅茶のセットを運んでくれるそうです。
ブレックファースト
マグカップにたっぷりと注いだ紅茶とトーストやポリッジを食べるのがイギリスの一般的な朝食と言われています。
イレブンジィズ
午前11時頃のブレイクタイムで飲む紅茶です。以前はティーレディーがワゴンで紅茶を配ってくれるサービスもあったようですが、現在ではあまりないそうです。昼前のブレイクタイムとしての紅茶の習慣だけ残っているのですね。
ミッディ ティーブレイク
午後のおやつタイムでの紅茶です。ビスケットなどと一緒にいただきます。
ハイ・ティー(ティー)
夕食の意味
イギリス北部やスコットランドの工場地帯や農村部では「ティー」は夕食を意味します。
アフターディナーティー
夕食後、または就寝前のくつろぎタイムでいただく紅茶です。
今では正式な名前を知らない人も多いそうですが、習慣としては健在のようです。
自宅で手軽にイギリス式アフタヌーンティーを楽しむ方法
自宅でアフタヌーンティーをするときにかかせないのがケーキスタンド。
これ一つあるだけで、見た目も華やかで来客のときにも使えて超便利です!!
この写真の3段のケーキスタンドは、「3ティア」と呼びます。「2ティア」でも十分雰囲気がでます。
サンドイッチ、スコーン、ケーキを全て用意できなくても、サンドイッチとビスケットやフルーツなどを乗せて紅茶を用意するだけで、素敵なティータイムの演出ができますよ。
でもあまり来客もないし、しまっておく場所がないなぁと思う方には、こちらが便利。
ちょっとした集まりや、子供のお誕生会などで大活躍する紙製の組み立て式3段プレートです。
イギリス式アフタヌーンティーにおすすめの紅茶
英国式アフタヌーンティーを楽しみたいのであれば、やっぱりイギリスの紅茶がおすすめ。す。
大事なお客様のためや、ちょっと贅沢にしたい場合はこちら。
英国王室御用達ブランドのフォートナムアンドメイソンのロイヤルブレンド。
ミルクティーによく合うリーフティーです。
普段使いの中でもちょっと贅沢なのがこちら。
軟水のヨークシャー地方で作られている紅茶なので、日本の水にもよく合います。
一般家庭で愛されている庶民派紅茶はこちら、PGティップス。
日本で買うと少し高くなってしまいますが、イギリスのスーパーでは安く購入でき、お土産にも喜ばれる紅茶です。
日本で買えるイギリスの紅茶。もっと知りたい人はこちらに詳しく載せています。
>>ミルクティーに合う紅茶は?日本で買えるイギリスの紅茶をご紹介!
ロンドンの紅茶専門店についてはこちらに詳しく載せてます。
>>ロンドン土産に「紅茶」おすすめ専門店8選!ティーショップめぐりで紅茶の国を堪能!
イギリスではミルクティーが主流。レモンティーはあまり見かけません
紅茶ついでに雑学を一つ。
日本では紅茶と言えば「ミルクかレモンか」の選択ですが、ここではレモンティーという言葉を聞いたことがありません。
ティールームやレストランなどで紅茶を頼むときは、ミルクを付けるか付けないかを聞かれます。
そして意外だったのは、「Milk tea」とは言わないのです。
ミルクティーが欲しいときは「Tea with milk please」で注文しましょう。
中国では、日本のようにレモンティーのペットボトル入りジュースがあるようで、中華系のレストランではレモンティーがメニューにある場合もあります。
日本人には「ミルクティーと言えば、砂糖を入れて甘くしたもの」というイメージがありますが、イギリスでは砂糖を入れないミルクティーが主流のようです。もちろんレストランではお砂糖をリクエストすれば一緒に持ってきてくれますよ。
都内で楽しめる本格英国式アフタヌーンティー
日本国内でもホテルやレストランで本格英国式アフタヌーンティーを楽しむことができます。
こちらでは都内で本格アフタヌーンティーを楽しめる場所をご紹介します。
ロビーラウンジ ル・ジャルダン ホテル椿山荘東京
日本にいながら本格的な英国スタイルでのアフタヌーンティーが楽しめる、ホテル椿山荘東京のロビーラウンジ ル・ジャルダン。
オードブルやローストビーフなども楽しめるハイ・ティー(夕食)もあります。
【桜アフタヌーンティー】では、お料理約10種、紅茶約20種から選ぶことができます。
インペリアルラウンジ アクア 帝国ホテル 東京
帝国ホテル最上階のラウンジでの本格英国式アフタヌーンティー。
本場イギリスで使用される茶葉を取り寄せた紅茶や、栽培環境にも配慮したコーヒーとともに、フィンガーサンドイッチやクロテッドクリームをたっぷりとぬったホテルメイドのスコーン、ペストリーが楽しめます。
イギリス式アフタヌーンティーの楽しみ方:まとめ
- 紅茶を楽しむ
- 紅茶とフードを楽しむ
- 紅茶とフードと会話を楽しむ
- 紅茶とフードと会話とその雰囲気を楽しむ
アフタヌーンティーの楽しみ方の復習。
アフタヌーンティーの楽しみ方は人それぞれ。
しかし・・・
私の結論:アフタヌーンティーは雰囲気が一番大事!!
ティータイムを大事にするイギリスの文化を感じながらアフタヌーンティーを楽しんでみましょう^^
ちょっと話はそれますが、数年前にちょっとした病気で入院したことがあるのです。
病院で4泊ほど入院することになったのですが、なんと病院には一日に何度も紅茶を運んでくれるティーレディー(おばさん可)という方がいました。
病人にもどんどん紅茶を進めてくれる親切で気さくなおばちゃんでしたので、最初はすすめられるがまま全ていただいていたのですが、そのうちもうお腹がダブダブになってしまっていい加減断るようにしました笑
改めて数えたら、朝食前から就寝時間前までに、7回は来てくれてたと思います。
病人にも「温かい美味しい紅茶よ」「これ飲んでビスケット食べて元気になるわよ」と薬を配られるかのごとく巡回してくれたこのティーレディー。。。
病院だけでなく、会社内やお年寄りの施設にもいらっしゃるんですって。
紅茶文化、スゴイですよね。
この心の余裕が素敵です。
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